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株式投資を始める前に知っておきたい3つの心構え

株式投資を始める前の心構え~株式投資は余裕資金で~

初めての株式投資

株式投資の魅力

多くの人にとって株式投資を始めるきっかけは、給料以外の収入を得たい、というものではないでしょうか。

株式投資においては、キャピタルゲインとインカムゲインという2つの方法で収入を得ることができます。
株式投資で得られるキャピタルゲインは、株式を購入時より高い株価で売ることで売却益を得る方法です。また、インカムゲインは配当や株主優待のことですが、株式を持ち続けるだけで利益を得ることもできます。

株式投資で給料以外に一定の収入を得たい、と考えているのであればキャピタルゲインを狙った方が良いでしょう。

配当利回りは安定した企業で、そこそこ利回りの高い企業を選んでも2~3%程度が良いところです。仮に300万円をインカムゲイン狙いで投資したとしても年間で300万円×3%=9万円。月に直すと8,000円程度です。
1億円用意できるのであれば話は別ですが、一般のサラリーマンが給料以外の収入を得たいという動機で始めるにしては額が小さいでしょう。

一方、売却益は例え100万円の投資でも株価が120万円に上昇したところで売却すれば20万円の利益を得ることができます。2割の税金を支払って利回りは16%。300万円投資していたとすれば48万円もの利益を手にすることができます。

キャピタルゲイン 株式投資の売却益 上限はないが0になる可能性もあり
年間10~20%の利益でかなり優秀
インカムゲイン 配当や株主優待 年間2~3%程度

1年に1回でも50万円弱もの給料以外の収入があるとすればやる気も出るのではないでしょうか?

2015年東証一部上場銘柄株価値上がりランキング
1位 アイスタイル 770%
2位 WSCOPE 541%
3位 さくらネット 470%

株式投資を始める前の心構え

最初に株式投資の魅力についてお伝えしましたが、株式投資を始める前にはお伝えしておきたい心構えがあります。
まず、株式投資は余裕資金で行うこと、そして、特に初心者の内は一攫千金を狙わず中期的な投資を目指すこと、そして最後は自分の株式投資の目標に応じてスタイルを決めることです。

株式投資は余裕資金でおこなうこと

使い古された言葉ですが、株式投資は余裕資金でおこなうことが大切です。

株式投資は株価の変動を予測して投資をしますが、プラスに動くこともあればマイナスに動くこともあり、株価の動きを完全に予測することは誰にもできません。生活に必要な資金や今後必要になる資金まで株式投資に使ってしまうとマイナスに動いてしまった時に取り返しのつかないことになってしまうこともあります。

投資した株の株価がマイナスに動き、元本割れしてしまう可能性があることは元より、最悪の場合は倒産や上場廃止など株式の価値がゼロになってしまうこともあります。生活費はもとより、子供の教育費に使う予定だった資金や、住宅購入の頭金に利用する予定だった資金を使って株式投資を行ったりせず、余裕資金の範囲内で投資することが大切です。

2015年東証一部上場銘柄株価値下がりランキング
1位 gumi -70.9%
2位 ミマキエンジ -63.0%
3位 enish -62.1%

一攫千金を狙わず中長期の投資を心がけること

最初に、株式投資で収入を得るのであればキャピタルゲインを狙うべきという話をしましたが、株式投資は基本的に長く保有することで企業の成長とともに株価上昇の恩恵を受けるものです。

投資したお金を2倍、3倍にするなど考えずに、勉強しながら長く株式投資を続けて、年間10~20%の利益を目指すのが大きく損失を出さないコツです。ただし、実際には年間10~20%もの利益を安定して出すのはプロでも難しいことです。

目標に応じて株式投資のスタイルを決めること

株式投資のスタイルは、大きくデイトレード、スイングトレード、中長期の投資の3つに分類することができます。

株式投資のスタイルを決めるに際しては株式投資の目標を決めておくことが大切です。株式投資の目標とは、例えば月5万円の収入を得るとか、5年後のマイホーム購入資金として300万円作るとか、老後までに3,000万円の貯蓄を作るといったことです。

目標に応じて取るべき投資スタイルやリスク、投資期間は変わります。

ここまで説明してきたように、株式投資をこれから始めるという人は基本的に中長期の投資スタイルを取ることをお勧めします。

デイトレード スイングトレード 中長期の投資
1日 数日~数週間 数カ月~数年

株式投資を始める前に知っておきたい株式投資のリスクと対処法

株式投資は、確率だけみれば、購入した次の瞬間に上昇するのも下落するのも50%ずつです。

株を購入するだけで半分のリスクは背負わなければなりません。しかし、購入した株価が大きく下がらないための対処法を考えておき、株式投資のリスクを減らすことはできます。

例えば、株を購入した時の価格から3%以上下落したら売却する等の自己ルールを設けて、そのルールに忠実に従って投資をするといったことです。

投資家心理-プロスペクト理論について知っておこう

それではどうして購入した時の価格から3%以上下落したら売却する自己ルールを設けることが株式投資のリスクを減らすことにつながるのでしょうか。ここでは、株式投資と切って離すことのできない投資家心理についてお伝えします。

まず、以下の質問に答えてみてください。

質問.1あなたは次のどちらの選択肢を選びますか?
1 100万円が無条件に手に入る
2 サイコロを振り1の目が出たら何も手に入らない。1以外の目がでたら200万円手に入る
質問.2あなたは次のどちらの選択肢を選びますか?
3 100万円が無条件に損する
4 サイコロを振り1の目が出たら何も損しない。1以外の目がでたら200万円損する

上記の質問はプロスペクト理論と呼ばれる投資家心理の説明について良く使われる質問です。

数学的に言えば、1の期待値は100万円、2の期待値は200万円×5/6で167万円。3の期待値は-100万円、4の期待値は-167万円なので、それぞれ2と3を選ぶのが正解です。しかし、実際には多くの人間が得する場面では、より堅実な1の選択肢を。損する場面ではよりリスクの高い4の選択肢を選ぶことが分かっています。

この理論を株式投資に当てはめてみると、購入した株価がマイナスに動いて損失を出している時、あなたには

  1. ① 株を売却する
  2. ② 株が上昇するのを待つ

という2つの選択肢がありますが、実際の期待値がどちらが高いかにか関わらず投資家心理としては②の選択肢を選びやすい状態になってしまいます。
こうして常に②の選択肢を選び続けて、損失が重なっていってしまったら・・・大変なことになってしまいますね。

こうした投資家心理をしっかりと理解し、3%の損失が確定したら無条件で売却するという自己ルールを設けて忠実に実行することが株式投資のリスクを低減させることにつながることは理解していただけるかと思います。

株式投資は自己責任

これから株式投資を始めるにあたり肝に銘じておきたいことが、株式投資は全て自己責任だということです。

株式投資を始めるにあたり書籍を読んだり、株価の予想サイトを見たり、証券アナリストや証券会社の株価の動向や予測を聞くことがあるかと思いますが、それらの情報を見て投資をするかどうか決めるのはあなた自身です。

株価は、毎日株価を調べて、何十年も勉強を重ねている人でも完全に予測することは不可能です。株式投資は企業分析や株価分析の手法だけではなく、投資家心理についても知る必要があり、ある意味で人生の勉強が必要だとも言えるでしょう。

株式投資を始めるにあたって株の売買をする際には自分で売買の判断ができるようしっかりと勉強していく必要があります。

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