株式投資の運用は「利回り4%~5%」を狙いましょう。資産運用を成功させるには運用効率が最も重要になり、利回り目標を何パーセントに設定するかで、資産運用の成功率&成功スピードは変わってきます。
本記事では、株式投資の運用で成功するコツとして、株式投資の利回りと目標利回りの立て方などについて解説します。
株式投資の運用で成功するコツは3つ!
株式投資の運用で成功するコツは3つあります。
- 市場平均をベースに考える
- インデックス運用
- 株価トレンド分析
個別に銘柄を見るだけでは、株式投資は成立しません。株式投資では目安となる指数(ベンチマーク)に連動した運用が必要ですし、株価のトレンドを分析しながら運用をする必要があります。
株式の運用で成功と言える利回り
株式の運用で成功と言える利回りの目安は「4%~5%」です。もちろん、5%以上の高配当利回り株もありますが、安定した取引でコツコツ資産を増やすには、年間で4%~5%の利回りを目指すのが無難です。
株式投資の運用で注意したいポイント
株式投資の運用で注意したいポイントをまとめてみました。
- 取引手数料で損をしないこと
- 株価が100円を割り込んでいる株は要注意
- 業績や需要で株価は上下する
これら3つのほかにも、最低購入金額を考慮して株を購入することも重要です。特に、投資初心者の方には大きな資金を投じるのではなく、少額投資でリスクの少ない運用をおすすめします。
株式投資の利回りとは?
株式投資における「利回り」とは、投資した金額に対して得られる収益の割合を意味します。
利回り(りまわり)とは?
利回りは、投資に対して得られる年間利益(利息なども含める)割合のこと。
利回りとよく似た用語に「利率」がありますが、利率は額面の金額に対して毎年受けとる利息の割合のことで「利回り」とは異なるものです。また、購入した株に対し1年間に受けられる配当の数値は「配当利回り」と言います。
配当利回り(はいとうりまわり)とは?
配当利回りとは、購入した株価に対して年間で受け取れる配当の割合を示しています。計算式は【1株あたりの年間配当額 ÷ 1株の購入価格 × 100】です。
利回りや配当利回りが大きな金融商品を扱えば、資産の運用効率はより一層高まります。
数ヶ月後、数年後の資産を増やすには、今後の利回りを予測して運用する銘柄を決めることです。銘柄を正しく選択すれば、(株式による)資産運用は成功します。
株式投資のキャピタルゲインとは?
キャピタルゲインとは、株式における値上がり益のことです。
キャピタルゲインとは?
キャピタルゲイン(capital gain)は株式や債権など、保有する資産を売却し、得られる売買差益のこと。売却して損失が出た場合は、キャピタルロス(capital loss)という。
例えば、3,000円の株を100株購入し、3,200円で売却した場合には【3,200円 − 3,000円】× 100株なので、20,000円がキャピタルゲインとなります。
株式投資のインカムゲインとは?
インカムゲインとは、配当や株主優待のことです。
インカムゲインとは?
インカムゲイン(英語ではinvestment income)は、株式や債権の保有期間中に得られる利益のことで、株式の場合は配当金、株主優待などがインカムゲインに相当する。
インカムゲインは、【配当÷株価】で利回りを計算します。
株式の利回りは、キャピタルゲインとインカムゲインを足して、投資元本で割った数字に100を掛けると求められます。
株式投資「利回り」の計算式
(キャピタルゲイン+インカムゲイン)÷ 投資元本 ×100
次の項目では、具体的な数字を使って「投資の利回り」を計算してみます。
株式投資の運用に重要な利回りを計算してみよう!
先程の例を元に、株式投資の利回りを計算してみます。
3,000円の株を100株購入し、3,200円で売却しました。この場合の計算式は【3,200円 − 3,000円】× 100株なので、20,000円がキャピタルゲインになりましたね。
また、投資の元本は【3,000円 × 100株】なので300,000円になります。
次にインカムゲインですが、1株あたりの配当が年100円となりました。この場合100株を持っているので、インカムゲインは【100円 × 100株】なので10,000円になります。
利回りの計算式に、先程の数字(キャピタルゲイン+インカムゲイン)を当てはめてみましょう。
3,000円の株を100株購入し3,200円で売却、インカムゲインは1株あたり100円の場合の投資利回り
計算式
(20,000円+10,000円)÷ 300,000円(投資元本) ×100= 10%
この場合、株式投資の利回りは10%になることが分かります。利回りが10%もあれば大きな利益が得られますね。
なお、株価が下がった場合にはキャピタルゲインではなく、キャピタルロスになるので、計算式は状況とは変わってきます。
株式投資の運用における目標利回り&利益目標の立て方
株式投資の目標利回りの立て方ですが、前項で紹介した利回りで決めるのではなく、市場平均+αで予測を立てることです。
もちろん銘柄を決める場合は「利回り」で選んだり、全面高の相場であれば、下位銘柄や低位株、新興市場銘柄を保有し、値動きの大きな株で大きなリターンを狙うのもひとつの戦略です。
このほか、「TOPIXの上昇率の1.5倍~2.0倍の利益」といった目標を立てるなどし、上昇トレンドが続く限り株を保有し、長期下落相場においては全体でプラスマイナスゼロ以上になるよう目標を立てれば、大きく失敗しません。
また2020年上旬のような長期下落相場では、資産の目減りを必要最小限に抑えるよう運用をすることで、目標達成への道は開かれます。
利回りが大きい!運用におすすめの銘柄一覧
最新の株価を元に、利回りが大きい「銘柄」を10社集めてみました。どのような銘柄に、高い配当利回りがあるのかチェックしてみましょう。
※下記の数値は、2020年3月30日時点のデータです。
利回りが大きい「おすすめの銘柄」10選!
銘柄名 | 配当利回り | 株価 |
---|---|---|
日産自動車(7201) | 14.81% | 384.9(15:00) -1.5 (-0.39%) |
ユー・エム・シー・エレクトロニクス(6615) | 12.77% | 235.0(15:00) +12.0 (+5.38%) |
ジェイ エフ イー ホールディングス(5411) | 12.39% | 767.0(15:00) -14.0 (-1.79%) |
ベリテ(9904) | 12.03% | 266.0(15:00) -24.0 (-8.28%) |
ツバキ・ナカシマ(6464) | 11.69% | 693.0(15:00) -10.0 (-1.42%) |
青山商事(8219) | 10.86% | 967.0(15:00) -85.0 (-8.08%) |
松井証券(8628) | 10.47% | 802.0(15:00) -43.0 (-5.09%) |
ウェルネット(2428) | 10.44% | 479.0(15:00) 0.0 (0.00%) |
工藤建設(1764) | 10.40% | 1,730.0(13:19) -80.0 (-4.42%) |
ラ・アトレ(8885) | 10.18% | 491.0(14:59) -15.0 (-2.96%) |
ここで紹介した株式は、すべて配当利回りが10%を超えています。
また、配当利回りが大きなか銘柄の中にも「長期投資向きの銘柄」があります。2020年に楽天証券が調査した、長期投資向き配当利回りの大きな銘柄を10社紹介します。
※下記の数値は、2020年3月30日時点のデータです。
長期投資向け、利回りが大きい「おすすめの銘柄」10選!
銘柄名 | 配当利回り | 最新の株価 |
---|---|---|
マクセルHLDG(6810) | 3.33% | 1,081.0 (15:00) -117.0(-9.77%) |
東海東京フィナンシャルHLDG(8616) | 6.20% | 258.0 -3.0(-1.15%) |
青山商事(8219) | 10.86% | 967.0(15:00) -85.0 (-8.08%) |
マネックスグループ(8698) | 3.06% | 176.0 -3.0(-1.68%) |
ツバキ・ナカシマ(6464) | 11.69% | 693.0(15:00) -10.0 (-1.42%) |
日本たばこ産業(2914) | 7.49% | 2,053.5 +35.5(+1.76%) |
新明和工業(7224) | 3.93% | 1,145.0 -98.0(-7.88%) |
FPG(7148) | 9.49% | 558.0 -11.0(-1.93%) |
ミクシィ(2121) | 7.38% | 1,625.0 -21.0(-1.28%) |
ソフトバンク(9434) | 2.76% | 1,354.5 -86.0(-5.97%) |
こうした銘柄は、証券会社の取引ツールからも確認できます。証券会社で口座を開設したら、取引ツールを開いて各銘柄の株価や利回りを見てみましょう。
まとめ|株式投資の運用は利回りだけでなく市場平均をベースに運用しよう
株式投資の運用で成功をするには、利回りにだけ着目するのではなく、市場平均をベースにしたり、ベンチマークに連動した運用、株価のトレンドを分析しながら運用をすることが重要です。
株式投資の利益は、全体でプラスマイナスゼロ以上になるよう目標を立てるようにしましょう。