みなさんは暑い時何を飲みたいですか?
雨の日はどこで何をして過ごしたいですか?
私なら暑い日はとびきり冷えたジュースを飲みたいですし、雨の日は出かけるのが億劫です。バーベキューの予定もキャンセルですよ。
みんなが思うと株価にも影響する!?
ここでポイントとなってくるのが、上記のように思う人が“私だけではない”ということです。みんなが同じような思いで行動すれば、それは経済になり、やがて株価にも影響が出てくるのです。
気候は株価に影響を与えやすい要因の一つ
特に、気候の変化は株式市場に対して影響を与えることがあります。「暑い」「寒い」「長雨」などは一部の企業にとって、収益を大きく変動させる要因ともなります。そのため、大きな気候の変動などは株価に対してインパクトを与えるということです。
ここでは、気候と株価の関係についてわかりやすく説明していきます。
猛暑は飲料メーカーにプラスに働く
猛暑は主に飲料メーカーに対して売上に影響を与えます。特にビールが影響を受けやすいです。暑いとどうしてもビールを飲みたくなる人が増えますので、ビールメーカーなどの株価にプラスに作用します。
暑さでエアコンがたくさん売れると・・・
また、暑さに伴ってエアコンなどの販売台数が伸び、それらを生産するメーカーや販売する家電量販店にもプラスの影響をもたらします。
気温と売上の面白いデータがあります
具体的には、気温が18度になると涼しさを感じさせるガラス食器がよく売れます。19度になると半袖シャツが売れます。エアコンは20度から、ビールは22度から、スイカは27度、かき氷は30度になると、それぞれよく売れ始めるのです。
冷夏の場合はビールの消費量が減る
冷夏だと、逆にビールなどの消費量が減ることがわかっており、ビールメーカーなどの株価にマイナスに作用します。また、家電メーカーや家電量販店なども同じくマイナスの影響を受けます。
冷夏で伸びる!レジャー業界
ただし、一部のレジャー施設などは外出が増え業績がアップする会社もあります。こうした会社の株は買われる傾向にあります。
具体的には、気象年鑑によると、記録的な大冷夏となった1993年は冷害によって凶作になり、8月のエアコンの出荷台数が1992年の同じ月と比較すると、売上が93%も減少したり、ビールや清涼飲料水の売れ行き不振によって、缶の原料であるアルミの生産に多大な影響を与えたりしました。
その一方で、冷夏のために風邪を引く人が多くなって風邪薬が売れたり、スイカやアイスクリームが売れるかわりに、インスタントラーメンやスナック菓子、チョコレートなどが売れたりしました。
暖冬でも当然、影響が出る業界がある
暖冬の場合、暖房家電などの販売量が減少することからメーカーや家電量販店にはマイナスの影響を与えます。対して、あまり寒くないことから外出する人は増えるので一部のレジャー産業にはプラスに働きます。ただし、冬のレジャーを売り物にする
産業などは打撃を受けることになり、スキー場近くのホテルなどの収益は当然に悪化します。
長雨はレジャー業界にマイナス影響
長雨は主にレジャー系の業種に対してマイナスのインパクトを与えます。雨になるとどうしても観光や遊園地などの外出が減少しますので、そういった会社の収益を圧迫します。対して、屋内型のレジャー施設などの収益は上がる傾向にあります。
天候は投資家心理にも影響がある!?
投資家の心理も天候に微妙に影響するそうです。一般に晴天の日には投資マインドは強気に、悪天候の場合は投資マインドが弱気にふれるといわれています。基本的に、株価の乱高下は企業業績にもっとも左右されるのは当然ですが、その日の天候も投資家の深層心理に何らかの影響を与えていることは間違いないのではないでしょうか。
このようなことから、気象と経済活動との関連性を徹底的に調査し、気象情報をあらゆる企業の戦略情報として活用することが重要だということが分かります。たかが天気予報と侮ってはいけません。その重要性を見失うと、株価に大きな支障をきたしてしまうことになりかねないのですから。