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三角保ち合いの3つの形とその他の保ち合いの種類

「保ち合い」の種類とパターン|三角保ち合いとレンジ相場

チャート

保ち合いとは

保ち合い(もちあい)は、相場のトレンドがほぼ横ばいに動いている状態のことを指します。保ち合いにはさまざまな形がありますが、その代表的な形として三角保ち合いとレンジ相場があります。

三角保ち合いとは

三角保ち合いは、チャートが徐々に三角形に収束していく形のことで、トライアングルとも呼ばれます。

収束された後は上下どちらかに大きく動くことが多く、上に動いた場合を三角保ち合い上放れ、下の動いた場合を三角保ち合い下放れと呼びます。三角保ち合いでは上放れするタイミングで株を購入できれば大きな利益を得ることができます。

保ち合い

2016年8月31日三井不動産:SBI証券

三角保ち合いの基本

三角保ち合いは、上値ライン(レジスタンスライン)と下値ライン(サポートライン)が徐々に収束し三角形を作る事から三角保ち合いと呼ばれますが、その上値ラインと下値ラインの一番幅の広いところをベースと呼び、上値ラインと下値ラインが収束して結ばれたところを頂点と呼びます。

三角保ち合いでは2つ以上の山と谷ができるため、まだ三角保ち合いを形成する前に上値ラインと下値ラインを結んでおくことができます。そうして、結んでできた頂点までの間で三角保ち合いに入った時と同じ方向に動くのが通常です。

つまり、頂点にかなり近づいても上放れたり下放れたりしない場合にはそのまま横ばいを継続することが予想できます。(三角保ち合いは、通常3週間~3カ月程かけて形成されていきます。)

保ち合いには三角保ち合い以外にもさまざまなものがありますが、この特徴はどのパターンにも当てはまることなので、形を覚えてその通りに動かないようであればすぐに別の形を想定した売買判断を下していくことが大切になります。

三角保ち合いの3つの形

三角保ち合いの3つの形

三角保ち合いには、シンメトリカル(対称)、アセンディング(上昇)、ディセンディング(下落)の3つの形があります。

シンメトリカル(対称)は上下きれいな対称の三角形で、上放れるか下放れるかは、保ち合いに入る前に売り方と買い方どちらが強かったかによります。一般的に上放れたり、下放れたりした場合三角保ち合いの一番大きな幅と同じだけ放れることが多いです。

アセンディング(上昇)は三角形の上が水平で、下がだんだん切り上がることで三角形を形成するもので、強気のパターンと見ることができます。
ディセンディング(下落)は、三角形の下が水平で、上がだんだんと切り下がることで三角形を形成するもので、弱気のパターンと見ることができます。

3つの形以外の形の場合

三角保ち合いにはシンメトリカル(対称)とアセンディング(上昇)、ディセンディング(下落)の3つの形がありますが、それ以外の形を取ることもあります。

シンメトリカルの場合、三角保ち合いに入る前に上昇トレンドであれば上放れ、下降トレンドであれば下放れとなり、またアセンディングの場合上放れ、ディセンディングの場合下放れと予想することができます。
そして、上記3つ以外の形となった場合はベースと頂点の位置関係で判断することになります。

どういうことかというと、山が1つか2つの状態の時に上値ラインと下値ラインを引いてできたベースと頂点を見て、頂点の位置がベースの上方向にあれば上放れ、下方向にあれば下放れる可能性が高くなります。

レンジ相場

レンジ相場はボックス相場とも呼ばれ、一定の値幅の中で株価が動き状態のことを指します。

レンジ相場を切り抜けた後は新たなトレンドを作りますが、下記チャートのように貯め込んだエネルギーが爆発するような動きをすることがあります。

レンジ相場

2016年8月31日フュージョンパートナー:SBI証券

レンジ相場の見極めのポイント

レンジ相場は、その銘柄に買いや売りの材料がない場合に出やすい形でボックス相場と判断できた後は、株価は上値ラインまで上昇すれば売り、下値ラインまで下落すれば買いを検討します。

また、レンジ相場では最終的に上下ラインを大きく突き抜けることもありますが、上値ラインを突き抜けた場合は上昇トレンドへ、下値ラインを突き抜けた場合は下降トレンドへ入る可能性が高いです。

レンジ相場の途中では下値ラインで買い、上値ラインで売ることで利益を出すことができますが、下値ラインで買った後、下値ラインを大きく突き抜けた場合、そのまま下落トレンドに入ってしまう可能性が高く、できるだけ早く損切りする必要があります。

レンジ相場では繰り返し売買を行うだけ

一度レンジ相場を見つけてしまえば、下値ラインで購入し、上値ラインで売却することを繰り返すだけで利益を確保することができます。

気を付けなければいけないことは、すでにご説明した下放れを起こした場合にどれだけ早く対処できるかどうかと、レンジの幅が小さすぎて手数料負けしてしまわないようにするということです。

レンジ相場は、シーズン性のある銘柄や、特に売り材料も買い材料も見当たらない安定した銘柄が取りやすい形なので、当てはまりそうな銘柄を常時チェックしておくのも良いでしょう。

保ち合いのパターン

保ち合いの形について、三角保ち合いとレンジ相場の2つをご紹介しましたが、保ち合い相場には上記以外にもさまざまな形が存在します。

保ち合いのパターン

フラッグはその形がフラッグ(旗)に見えることからその名がついています。

ペナント

ペナントもその形が名前の由来です。
フラッグやペナントは形成に時間がかからないのが特徴で、おおよそ10日~1カ月程で形が作られます。

ウェッジ

ウェッジは「くさび」の意味です。
ウェッジは三角保ち合い同様、3週間~3カ月程度の期間で形成されます。

ダイヤモンドフォーメーション

ダイヤモンドのような形を形成することからその名がついています。ウェッジやダイヤモンドフォーメーションは見極めが難しい形です。

保ち合いから売買タイミングを判断する

ここでは、保ち合いの形から判断する売買タイミングの分類を行います。

買いと判断する保ち合いのパターン

アセンディングの三角保ち合い

もともと買い方の勢いが強いためアセンディングの三角保ち合いの形が表われたら買いの準備をしておきましょう。

上昇フラッグ

上昇フラッグは途中で他の形に変化するパターンもありますが、下値ラインを越えずに上昇した場合、上昇フラッグと判断できます。上昇フラッグと判断できたら買いに入りましょう。

下降ウェッジ

下降ウェッジは下値ラインが緩やかに切り下がり、上値ラインはそれ以上に切り下がる形です。見極めが難しいですが最終的に上放れします。

売りと判断する保ち合いのパターン

ディセンディングの三角保ち合い

もともと売り方の勢いが強いためディセンディングの三角保ち合いの形が表われたら売り(空売り)の準備をしておきましょう。

下降フラッグ

終値が上値ラインを越えずに下降した場合には下降フラッグと判断できるため、早いタイミングで売り注文を出した方が良いでしょう。

上昇ウェッジ

上昇ウェッジは上値ラインが緩やかに切り上がり、下値ラインがそれ以上に切り上がる形で、見極めが難しいものの最終的に下放れします。

まとめ

以上が保ち合いの種類とパターンの説明となります。

保ち合いの内三角保ち合いやペナント、ウェッジでは2本の上値ラインと下値ラインが結ばれたところが頂点となるため、上放れや下放れするまでの期間をあらかじめ予想することができます。

今回ご紹介した保ち合いの形を全て覚えておき、形通りに動きそうであれば売買の準備をし、また形と違う動きをするようであれば他の形に当てはまるものがないかなど逐一判断していくことが大切です。

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