AGA治療の流れ|クリニックと皮膚科での治療との違いは?

AGAの基礎知識 2020.08.04

AGAに悩んでいるのであれば早めの対策が必要です。本気で薄毛を治したいのであればAGA専門のクリックを受診する必要があるでしょう。

今回は専門クリニックでの治療内容をご紹介します。また、皮膚科での治療との違いについても解説したいと思います。

AGA専門クリニックでの治療の流れ

専門クリニックでの薄毛治療はどのような流れで進んでいくのでしょうか。薄毛治療をするのは初めてという方も多いと思いますので、大まかな流れを把握しておくなら受診しやすいでしょう。

①:事前予約

病院によって違いがあるかもしれませんが、事前予約が必要なクリックがほとんどです。予約なしで来院しても時間に空きがなく診察を受けられないかもしれません。

また、簡単な診察をしてもらうことはできるかもしれませんが、詳しい検査を行う時間はなく、まだ後日出直すことになるかもしれません。時間もお金も無駄になるのであらかじめ予約しておいた方が無難でしょう。

専門のクリニックによっては電話予約だけでなくホームページからの予約が可能の場合もあります。電話で話すのが苦手という方は事前に病院のホームページを確認してみるのもいいでしょう。

②:問診票への記入

クリニックに入るとまず問診票への記入が求められます。問診票には以下のような情報を記入します。

  • 薄毛が気になる部位
  • 薄毛に悩んでいる期間
  • いつ頃から抜け毛が増えたか
  • 親族に薄毛の人がいるか
  • 現在、他の治療を行っているか

AGAを発症すると頭頂部や前頭部から薄毛が進行します。人によっては頭頂部だけ、前頭部だけ、または両方から薄毛が進行している場合があります。どの部位の薄毛に悩んでいるのか、いつから抜け毛の量が増えたのかなどを記入します。

また、他の薄毛治療、例えば育毛剤を使用していたり、プロペシアなどの治療薬を既に使用しているのであればそれらの情報も忘れずに記入しましょう。

AGAと遺伝の関係性

問診票には親族に薄毛の人がいるかどうかを記入するでしょう。薄毛と遺伝は非常に強い関係性があり、特に母方の遺伝子を強く受け継ぐと言われています。そのため、自分の父親がAGAでなくても母方の男親族にAGAを発症している人が多くいるなら要注意!ということになります。

母親自体にはエストロゲンという髪の生育を促進させる女性ホルモンがたくさん含まれているため、母親が薄毛かどうかはあまり参考にならないでしょう。

薄毛発症の期間

専門のクリニックを受診すると、いつから薄毛に悩んでいるかが問われるはずです。AGAは進行性の脱毛症のため放置している時間が長くなればなるほど治療が難しくなります。一概には言えませんが、AGAを発症して3年以内であれば治療できる可能性が高く、10~15年経過している場合は、年齢のことを考えても治療には時間がかかるでしょう。

例えば、35歳から薄毛の進行が気になり始めたものの、状態を放置しておいて15年後、50歳の時にAGA治療開始したとしても、頭皮環境や髪のヘアサイクルを正常に戻している間に定年を迎えることになります。体の細胞が年々老化するように髪の細胞も老化していきます。早い段階で治療を開始すればそれだけ改善の可能性が高くなります。

③:専門家による視診検査

AGA治療を開始するにあたって視診検査は非常に重要になります。薄毛の進行に合わせて治療薬を処方する必要がありますし、薄毛の原因も人によって異なります。

正確な診断がなければ自分になった治療方法を見つけ出すこと難しいでしょう。AGAの専門家はこれまでに大勢のAGA患者の頭皮・髪を見てきています。過去の事例を参考にしながらあなたの薄毛の状態を的確に診断してくれるでしょう。

顕微鏡で頭皮の状態を確認

視診検査の際に重要になってくるのは頭皮の状態です。頭皮環境の悪化はAGAの進行を助長させますし、治療薬を投与しても頭皮環境が悪ければ最大限の効果は期待できません。

専門のクリニックではマイクロスコープなどの顕微鏡を使ってあなたの頭皮をチェックしてくれるでしょう。普段、自分の頭皮を拡大して見ることはないでしょうから、初めて見る自分の頭皮に驚くかもしれません。

AGAを発症してる方の頭皮は血行不良に陥っていることが多く、頭皮の色も悪くなっていることが多いようです。健康的な頭皮は青白い色をしていますが、血行状態が悪い頭皮は茶色または赤みがかっていることがあります。顕微鏡で見れば一目瞭然ですから現実を把握するよい機会になるでしょう。

カウンセリング

視診検査の時にはカウンセリングも行われます。どのような薄毛治療を望んでいるのか、AGAの治療方法の選択肢などを説明してくれるでしょう。AGA治療は一定期間継続して行う必要がありますから、不安なことや疑問に思っていることは確認しておきましょう。

薄毛に悩んでいる人は心にも大きな傷を負っていることがあります。自分の薄毛は治らないのではないか、本当に治療できるのか、など心の中の気持ちを素直に担当医に伝えることで治療に向けて心の状態を整えることができます。

担当医との相性

カウンセリングの時に担当医との相性もチェックしておきましょう。AGA病院の先生にもいろいろなタイプの方がいます。

的確にシンプルに症状と解決策を提示する人と十分に意思を通わせながら少しずつ治療方法について説明してくれる先生がいます。どのタイプの先生がいいかは患者の好みによって変わります。

AGA治療は最低でも半年、長ければ数年継続する必要があるので担当医との相性は重要です。この先生と一緒に治療していきたい!と思えるような担当医か確認しておきましょう。

④:治療薬の処方

診断を受けてAGAと判断されたなら薄毛治療薬が処方されます。薄毛治療薬にいくつかの種類がありますから、自分が希望する治療薬があるならそれを伝えましょう。

AGA治療は保険適用外なので、薬の処方も実費請求になります。どのくらいの費用が必要になるのか、半年~1年程度続けているだけの経済的な余力があるのかも事前に確認しておきましょう。

⑤:遺伝子検査で治療薬の効果性をチェック

AGA治療薬はすべての人に万能ではありません。実際、薄毛治療薬の効果を実感するのは全体の半数程度とも言われています。事前に遺伝子検査をすることでAGA治療薬が効きやすいかどうかを推測することが可能です。

また、薄毛の初期段階の方であればAGAを発症しやすい体質かどうかも把握することができます。自分の体質や薄毛の遺伝子傾向について知りたい方にはおすすめです。

専門クリニックで処方されるAGA治療薬の種類

専門のクリックでAGAと判断されたなら治療が開始されます。専門医と相談したうえで最適な治療法が選ばれますが、どのような治療内容があるのか把握しておくことは重要です。AGA専門クリニックで行われている治療の内容について解説します。

男性ホルモンを抑制するプロペシア

AGA対策の第一歩は男性ホルモンの抑制ですが、よく使用されている治療薬はプロペシアです。厚生労働省が発表している男性型脱毛症AGAの治療方法の中でもプロペシアは高い評価を得ており、本気で薄毛を治療したい方に使用されています。

AGAを発症する原因はテストステロンが5αリクターゼと結合することによりジヒドロテストステロンが生成され髪の発育に悪影響を与えることにあります。ジヒドロテストステロンが髪の毛乳頭細胞に入り込むと髪のヘアサイクルが乱れ、新しい髪が生えにくくなります。さらに後退期の髪の割合が大きくなり抜け毛が多くなります。

つまり、AGAを治療するためにはジヒドロテストステロンの生成を抑制する必要があり、プロペシアには5αリクターゼに直接働きかけ、ジヒドロテストステロンの生成を抑制する効果があります。そのため、プロペシアは専門クリニックでもよく使用される薄毛治療薬です。

プロペシアで副作用が出る確率は?

プロペシアを服用すると男性機能障害などの副作用が出ると言われていますが、具体的にどのくらいの確率で副作用が出るのでしょうか。ある調査では以下のようになっています。

アメリカでの臨床実験
性欲減退 1.80%
勃起不全 1.30%
うつ症状 1.30%
精子の減少 1.10%
日本での臨床実験
性欲減退 1~5%
勃起不全 1%以下
射精障害 1%以下
精子の減少 1%以下

確かに副作用を実感した治験対象者もいるようですが、全体としては4%程度にとどまっているようです。この数値を大きいと感じるか小さいと感じるかは個人によって変わってきますが、プロペシアを服用すると必ず副作用が出るというわけではないようです。

新しいAGA治療薬 サガーロ

2016年から日本でも販売が開始されたサガーロにもプロペシアと同じく男性ホルモンの影響を抑制する効果があります。こちらも厚生労働省によって薄毛治療薬としての認可を受けており、医薬品分類のため正しい経路で入手する必要があります。

薄毛治療の業界ではプロペシアよりもサガーロの方が5αリクターゼに対する影響力が強く、より効果的にAGAを治療できるとの見方もあります。専門クリニックよってはプロペシアを服用してみて効果がなかった場合、サガーロに切り替えるという処方を行うかもしれません。

ミノキシジルで血行促進

発毛・育毛促進と血行状態は大きな関係があります。毛乳頭細胞が活発に細胞分裂を行うためには十分な栄養が必要ですが、毛根は血液を介して栄養を吸収します。そのため、頭皮の血行促進はAGA治療に欠かせないポイントになります。ミノキシジルには血管拡張作用があり、全身の血行を促進させることによって頭皮への血行を促します。

ミノキシジルも厚生労働省によって薄毛治療薬として認可されており、医薬品のため正しい処方を受けて治療する必要があります。

タブレットと塗布タイプ

ミノキシジルにはタブレット錠剤と外服薬の2種類があります。自分の薄毛の進行度合いや体質に合わせて調整できるでしょう。日本国内で承認されているミノキシジル外服薬は医薬品育毛剤のリアップとメディカルミノキ5です。どちらも頭皮への血行促進作用が高いと言われており、発毛効果が期待できます。

また、タブレット錠剤タイプも販売されており、体の中から有効成分が効いてくるので外用薬よりも効果が高いと言われています。しかし、ミノキシジルタブレットはドラッグストアなどで購入することができないので、必ず専門の医師から処方してもらう必要があります。インターネット上では未承認の薬品が販売されていることもあり、服用すると大きな副作用が出る可能性もあります。

AGA専門クリニックと皮膚科の違いとは?

AGA治療はAGA専門クリニックだけでなく、皮膚科でも受診することができます。基本的には同じような処方が行われますが、大きな違いもあります。専門クリニックと皮膚科の違いを理解しましょう。

専門医の違い

皮膚科の専門医もAGAの診察を行うことができますが、皮膚科ではあくまでも皮膚病の一種としての視診を行います。頭皮の乾燥状態や栄養状態をチェックしてくれますが、皮膚の状態に焦点を当てて治療が行われることでしょう。

また、皮膚科ではAGAの進行状態を把握するための設備が整っていないこともあり、基本的な診察だけで治療薬が処方されることもあるようです。一方、専門クリニックではAGAの症状に焦点を当てて視診が行われます。脱毛の原因や進行状況などを過去のAGAの事例に照らし合わせて解説してくれることでしょう。

AGAの原因を突き止めるための血液検査や最新器具による検査も行ってくれます。より正確な検査を希望するのであれば、やはり専門のクリックがお勧めです。

皮膚科では投薬治療のみ

AGAの治療法には以下の種類があります。

  • 投薬治療
  • メソセラピー療法
  • HARG療法
  • 植毛

最初は投薬治療から開始されることが多いようですが、思うような効果が出ない場合は、より効果性が高い治療法へとシフトしていくことができます。しかし、皮膚科では基本的に投薬治療しか行っていないため、治療方針が限られてしまいます。

また、投薬治療に使用される薬にはデュタステリドやフィナステリド、ミノキシジルなどがあり、専門クリックではプロペシアやミノキシジルの内服薬の処方に加えてオリジナルの治療薬など、幅広い薬の使用が可能です。

一方、皮膚科ではフィナステリド成分しか処方してもらえない場合や投薬治療のみに治療が限られてしまうので、自分に合ったAGA治療を行う選択肢が制限されてしまいます。

AGA治療の経験数

当然のことですが、専門のクリックではAGA治療の経験数が皮膚科よりも多いことでしょう。AGAを発症する原因は人によって異なり薄毛の進行の速度も変わってきます。

AGA治療を開始したとしてもすべての人が治療に成功するわけではなく、成功する人とあまり効果が出ない人がいます。どのくらいの速度で薄毛が進行するのか、どのタイプの人がAGA治療を成功させやすいのか、ということを専門のクリニックは経験で把握しているはずです。

治療を開始する前には十分なカウンセリングが行われますが、その際に納得のいく説明を受けることができるかは大きなポイントになります。皮膚科の医師が的確な判断ができないというわけではありませんが、AGAクリニックであればより専門的な診断を受けることができるでしょう。

プライバシーへの配慮

AGAに悩んでいる人の多くは他の人の視線を気にしています。薄毛に悩んで病院に来ていること自体、あまり人には知られたくないものです。

診察時は個室に入りますが、待合室にいるときなどは緊張します。皮膚科には薄毛に悩んでいる人だけでなく一般の治療に来ている人も大勢います。待合室にいる所を誰かに見られるかもしれませんし、問診票に薄毛の悩みを記入すること自体恥ずかしく思うかもしれません。

その点、AGA専門クリックであれば来院しているのはみな薄毛に悩んでいる人ですから、周りの目線を気にすることなく問診票の記入を行えます。また、クリニックによっては個室の待合室を準備しているところもあります。最近ではオンライン診察を行っているクリニックもあり、実際に通院することなく自分の悩みを相談できます。

これらはAGAの悩みを抱えている人に焦点を当てているサポートといえるでしょう。

信頼できるAGAクリニックの見分け方

AGA治療を行っている専門のクリニックはたくさんあります。どの病院が自分に合っているのかどうすればわかるでしょうか。失敗しないAGAクリニックの選び方をご紹介します。

治療内容の充実度合い

AGA治療の内容が充実しているかどうかは大きなポイントです。自分が望んでいる治療法に対応しているかどうかを事前に確認しておきましょう。

例えば、薄毛治療薬の選択肢としてフィナステリド成分をふくむプロペシアやデュタステリド、ミノキシジルなどがありますが、どの治療薬を使用できるかはクリニックによって変わってくるでしょう。

ミノキシジルタブレットを服用したいと思っているのであれば、その病院で処方してくれるのかどうか確かめておきましょう。また、治療設備の充実度合いも大切です。自分のAGAの進行度合いなどをチェックするためには専用の機材が必要になりますから、クリニックの設備機器の充実度合いも確認しておきましょう。

丁寧なカウンセリング

AGA治療を開始するにあたってカウンセリングは大きな意味を持ちます。自分の薄毛に向き合い、積極的に治療を進めていくためにはメリットの説明だけでなくデメリットもしっかり説明してもらう必要があります。

例えば、薬の副作用や効果が実感できる期間などは気になるところです。治療を開始してから、こんなはずじゃなかった・・・とならないためにしっかりと質問して不安要素は解決しておきましょう。

なかには十分な説明をしないままプロペシアやミノキシジルを処方する病院もあるようですが、自分の髪は自分で守る必要がありますからしっかりとした説明を求めましょう。
もし、曖昧な説明だけで納得のいく説明を受けることができないなら別のクリニックを探した方がいいかもしれません。

明確な料金体系

後悔しないためには料金体系を確認しておきましょう。薄毛治療は長期間継続して行う必要のある治療ですから、後で追加料金などを請求されないかどうかを確認しておきましょう。

毎月の診察代や薬代、追加で必要になる検査の費用などをしっかりと把握しておくことで継続的に治療を行うことができるでしょう。治療の料金に関して曖昧な返事をするような病院であれば少し注意が必要かもしれません。

親切なアフターケア

AGA治療を開始すると何らかのトラブルが発生する可能性があります。

例えば、治療薬を服用することで頭皮や体に何らかの副作用が出るかもしれず、その際のアフターフォローは重要なポイントになります。薬を処方するだけで具体的なアフターケアを行ってくれないのであれば治療に専念することは難しくなります。

薬を服用する前に、もしトラブルが発生した時にはどのようなケアを行ってくれるのか事前に確認しておきましょう。クリニックによっては24時間、担当医に相談できるホットラインを設けているところもありますし、チャットやメールなどで気軽に相談できるシステムを準備している病院もあります。

口コミ情報

病院のホームページを参考に口コミ情報を確認してみるのも効果的です。
実際の治療者の声や治療の内容を知ることで、どのような治療を行っているのか、アフターフォローに関しても情報を得ることができるでしょう。また、どのくらいの期間で薄毛治療の効果を実感できたのか、などは治療を継続するための大きなモチベーションになるはずです。

AGA治療なら専門のクリニックへ!

今回はAGA専門クリニックでの治療の流れについて解説しました。AGAを治療するためには男性ホルモンの抑制が必要になりますが、そのための治療薬は専門のクリニックで処方されます。

皮膚科でもAGA診断を受けることはできますが、より詳しい診察を希望するのであればAGA専門のクリニックがお勧めです。早い段階でAGA治療を開始することによって治療を成功させる可能性は高くなります。AGA治療を専門のクリニックで開始しましょう。

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