AGAの原因は遺伝! ハゲは遺伝する、ハゲは隔世遺伝するとよく言われますがAGAは確かに遺伝が大きな要素となっています。まずはAGAについて詳しく知りましょう。 AGAの原因と仕組み AGA(男性型脱毛症)とはジヒドロテストステロンという男性ホルモンが発…
ミノキシジルのAGA治療の効果は十分と言われている
ミノキシジルは血行促進で発毛を促す
AGAの治療薬といえばプロペシアとミノキシジルがよく取り上げられています。これらの薬はどちらも日本皮膚科学会が強く推奨しています。また、最近認可されたザガーロについても同じく根拠と安全性が認められています。
ミノキシジルの効果は血行を良くして髪の毛に栄養を送るものです。髪の毛は一本一本に細い毛細血管が繋がっているのですが、この毛細血管から酸素や栄養が送られなくなるとうまく髪の毛が成長できません。
AGAは体内で生成されるジヒドロテストステロンという男性ホルモンが発毛を抑制する症状なので、髪の毛の成長力が低い状態ではその影響を受けやすくなります。
元々は降圧剤だった
ミノキシジルの効果は血管を広げること。そのためもともとは血圧を下げる降圧剤として使われていました。しかしミノキシジルを使うことで全身の毛が増える副作用が見られました。これが育毛剤としてミノキシジルが研究されたきっかけです。
しかし、ミノキシジルは内服による副作用が懸念されるためわが国では外用薬として認可されています。商品名としては大正製薬のリアップが有名ですね。
ミノキシジルタブレットはなぜ処方されるのか
ミノキシジルタブレット(錠剤タイプ)は日本で製造も販売も許可されていません。しかし、医師は病気を治す目的でかつ患者の同意を得られれば認可されていない薬も処方できます。ミノキシジルタブレットの効果と副作用については後ほど詳しく触れます。
ミノキシジルは毛母細胞を活性化する
ミノキシジルは血行促進の効果が科学的に証明されているのですが、そのほかに毛母細胞を活性化する効果も知られています。このメカニズムは解明されていませんが、働きの落ちてしまった毛根を再生させるために嬉しい効果です。
したがってミノキシジルは髪の毛の成長促進と抜けてしまった毛根の活性化という両面で役立つ薬だと考えられます。ミノキシジルは服用してから3ヶ月前後で効果が出るので根気よく頭皮に塗り続けましょう。
ただしミノキシジルによってどのくらい生えるのかは人次第であることも忘れないでください。次で触れますがミノキシジルはプロペシアやザガーロとは役割が異なります。時には併用することも望ましいです。
AGA治療のミノキシジルとプロペシアの違い
プロペシアはAGAの原因に働きかける
ミノキシジルとともにAGA治療薬の候補となるのはプロペシアですが、この2種はアプローチするものが異なります。ミノキシジルは血行改善を促すのに対しプロペシアはジヒドロテストステロンが増えないようにします。
ジヒドロテストステロンは男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が反応して作られるため、プロペシアは5αリダクターゼの働きを抑制することでAGAを食い止めます。プロペシアにはフィナステリドという有効成分が含まれています。
プロペシアは内服タイプの薬で効果が出るまでおよそ6ヶ月を要します。
ザガーロもプロペシアと同様の効果と発揮する
ザガーロもプロペシアと同様、5αリダクターゼの働きを抑制する薬です。プロペシアとの違いは有効成分としてフィナステリドでなくデュタステリドが含まれている点と、AGAの抑止だけでなく発毛効果も期待できる点です。
副作用はプロペシアより強いようですが、どちらも効果と安全性が高いとされているためそこまで気にしなくて大丈夫です。ただし20歳未満に対する服用は安全性が証明されていないので気をつけましょう。
ミノキシジルは女性も使える
プロペシアやザガーロは効果の高いAGA治療薬ですが、女性には使えません。女性も閉経やストレスでホルモンバランスを崩すと女性ホルモンが減ってAGAになってしまいますが、ミノキシジルなら治療薬として使えます。
女性のAGAは男性とは違う治し方がある
女性のAGAはミノキシジルの他にプロペシアより効果の弱いパントスチンや、アミノ酸をはじめとする栄養を補給できるパントガールが使われます。
AGA治療に使われるミノキシジルの副作用
頭皮トラブル
ミノキシジルの副作用として知られているのは頭皮トラブルです。これはミノキシジルそのものではなく外用薬に含まれるエタノールやプロピレングリコールによるものと考えられます。できればパッチテストを受けてからミノキシジルを使ってください。例えば湿疹やかゆみ、紅斑、毛包炎などが起きるようです。
もちろん、頭皮がかぶれている時の使用はNGです。敏感肌で気になる場合は肌に良くない物質の少ないミノキシジル外用薬を選ぶこともできます。
血流促進
ミノキシジルは血流を促進するAGA治療薬ですから、血行が良くなったことによる副作用も考えられます。たとえば顔がほてる、赤くなる、目が腫れるなどです。血行が良くなることによって皮膚のかゆみが出る場合もあります。
他にも爪が伸びたり頭以外の毛が生えるようになったりすることもあるでしょう。
逆に脱毛することもある
ミノキシジルについて調べていると「ミノキシジルを使ったら髪が抜けた」という口コミを目にすることがあります。ミノキシジルは脱毛症であるAGAを治療する薬なのに副作用で髪が抜けてしまって良いのでしょうか?
この症状は、いわゆる初期脱毛と言われるのですがむしろ正常です。育毛剤を使った時にも初期脱毛が確認されるようです。
髪の毛は本来、発毛してから髪の毛を成長させて、維持し、抜け落ちていくサイクルを繰り返すのですがジヒドロテストステロンが髪の成長を邪魔すると髪の成長サイクル(ヘアサイクル)が短くなり不完全な状態で抜け落ちてしまいます。最終的には産毛しか生えなくなって、ついには発毛しなくなるのです。
ミノキシジルを使うと乱れたヘアサイクルが元に戻る過程で不完全な成長のまま止まった髪の毛が一斉に抜け落ちます。弱い髪の毛が抜けるということを逆に考えれば見た目上の問題が出づらいことを意味します。
初期脱毛が出てきたら「効果が出ている証拠」と受け止め、継続しましょう。医師への相談は一般的に効果が出ると言われる3ヶ月後で問題ありません。
ミノキシジルタブレットの効果と副作用
高い効果を持っている
わが国で認可されているミノキシジルは頭皮に直接塗布する外用薬のタイプですが、内服薬タイプのミノキシジルタブレットもAGAの治療方法として知られています。しかし「知られている」だけであってわが国では製造も販売も認められていませんし、薄毛治療の薬として認めている国は世界で一つもありません。
しかし、ミノキシジルタブレットを服用している人はいますしAGAクリニックによってはミノキシジルタブレットを処方しています。よく勘違いされるポイントですが、認可されていない薬でも医師は治療のためであり患者の同意をとれば処方できます。
通称ミノタブと呼ばれるミノキシジルタブレットは直接体に吸収されるため外用薬のリアップに比べて効果が高いと言われています。
ミノキシジルタブレットも本来は降圧剤として使われているのですが、5αリダクターゼの抑制と関係ないため女性のびまん性脱毛症にも効果が期待できるし髪の毛を太くする効果についてはプロペシアやザガーロよりも高いと考えられます。
副作用も強い
しかし、効果が強いということは同様に副作用が強いことも意味します。ミノキシジルタブレットの副作用は急激に血圧が下がることによる吐き気やふらつき、むくみ、心臓へのダメージ(狭心症や心血管系障害)、呼吸困難などが懸念されています。内服薬は成分が全身に行き渡るので多毛症の恐れもあります。
そのため日本皮膚科学会でも推奨度はDランク、内服すべきでないと判断されています。
もちろん、ミノキシジルタブレットを処方する医師もそれを分かった上で使っています。患者さんの症状をきちんとチェックをして安全なレベルを判断しているのです。だから、ミノキシジルタブレットを使いたいときは医師への相談を強く推奨します。
ただし日本皮膚科学会のガイドラインを見るとミノキシジルの内服についての記述がかなり短く参考文献も記載されていません。
ミノキシジルタブレットで最も怖いのは偽造品
ミノキシジルタブレットはオンラインでの個人輸入が可能です。AGAクリニックに行くのがめんどくさい人は個人輸入で買っているようですが、自分で買う場合は医師と違ってそれがどのくらいの効果と副作用があるかを見抜けません。有効成分さえ入っていれば良いというのは素人の見方で、専門家は有効成分の量や他の成分組成、安全性のデータなどを詳しく確認します。
特に個人輸入の場合は値段に惑わされて安全性に欠いた偽造品をつかまされることもありますから注意してください。
まとめ|ミノキシジルのAGA治療の効果と副作用
AGAを改善するならきちんと効果の認められた医薬品を使いましょう。血行を促進するミノキシジルと5αリダクターゼを阻害するプロペシアの優劣は一概に言えず、併用されることもよくあります。それぞれの長所を生かして薄毛を解決しましょう。
薄毛は男性の自信に関わる問題なので、自分1人で解決したい気持ちもわかりますがサプリメントは効果を確認されておらず個人輸入で手に入る薬については偽造品のリスクがあります。AGAを本気で解決したいなら薄毛治療の専門家であるAGAクリニックへ行きましょう。多くのクリニックはプライバシーに配慮されています。