AGAのタイプ別進行パターン|原因や治療、予防法も解説!

AGAの基礎知識 2020.08.04

AGAのタイプ別進行パターン

AGAには共通の進行パターンがあり、男性であれば同じような経過をたどります。

円形脱毛症のような特殊な脱毛でなければ、これから取り上げるAGAの進行パターンを把握することで初期症状を見逃さずに薄毛治療を開始することができるでしょう。

O字型脱毛症

O字型脱毛症とも呼ばれている進行パターンは頭頂部から薄毛が進行します。頭頂部は自分では確認しにくい部分なので、薄毛の進行に気づかず突然現実を目の当たりにして驚く方も多いようです。

頭頂部から進行する薄毛を放置しておくなら、O字の部分が大きくなっていき、最終的には前頭部まで薄毛が進行してしまうかもしれません。定期的に鏡を使って確認するか他の人に見てもらって状況を把握しましょう。

頭頂部の薄毛の原因は頭皮の血行不良であることが多く、早い段階で対策を講じることによって治療が成功する確率は高くなります。

M字型脱毛症

前頭部の薄毛が進行し、おでこの両端がM字のように反りあがっていくこの症状もAGAの進行パターンの一つです。

初期段階の場合、前髪で隠れてしまうので本人も薄毛の症状に気づかないことがあるようです。前髪を上げた時に反り込みの部分がM字型に反りあがってきているならAGAの進行が進んでいる可能性があります。

M字型脱毛症は遺伝性による原因が強いと言われており、適切な対策を講じない限り症状は進行していきます。前頭部から始まった薄毛が頭頂部の薄毛とつながり、頭皮全体の髪がなくなってしまう前に薄毛治療を開始しましょう。

横と後ろはなぜハゲない?

AGAの根本的な原因はジヒドロテストステロンの影響によるものですが、ジヒドロテストステロンは5αリクターゼとの結合によって生まれます。つまり、5αリクターゼが存在しない場所ではジヒドロテストステロンの悪影も少なくなるのです。

側頭部と後頭部には5αリクターゼの存在率が低く、そのためジヒドロテストステロンの影響を受けにくくなっているのです。ですから、側頭部と後頭部にまだ髪がたくさんあるから大丈夫!という考え方は危険で、AGAの進行を見逃してしまうかもしれません。

AGAの進行スピード

AGAとはAndrogenetic Alopeciaを略したもので男性型脱毛症とも呼ばれています。思春期以降に髪の生育が止まり、抜け毛が増え頭頂部や前頭部から薄毛が進行する症状のことを言います。

男性型脱毛症は進行性のため、一度発症すると症状は確実に進行していきます。大切な髪を守るためにもAGAの進行スピードについて考えましょう。

確実に、少しずつ進行

AGAの進行スピードは個人差があるため一概には言えませんが、共通しているのは確実に着実に薄毛が進行していくということです。

円形脱毛症のように急に一部分だけがハゲるということはないようですが、頭頂部や前頭部から少しずつ進行していきます。もともとの髪の本数や頭皮環境の状態によって変わってくるため一概には言えませんが、AGAを発症して10年以上経過している場合は、かなり薄毛が進行しており、見た目にも薄毛が目立つようになっているでしょう。

理想としてはAGA発症から3年以内には適切な対策を講じたいものです。

AGAを発症する確率

男性が薄毛になる原因のほとんどがAGAと言われていますが、どのくらいの確率でAGAを発症するのでしょうか。ある調査によると年齢によってAGAを発症する確率は異なり、具体的な数値は以下のようになっています。

AGAを発症する平均確率

20代 6%
30代 12%
40代 32%
50代 44%
60代 50%
70代 60%

個人差があるため一概には言えませんが、上記のデーターを参考にすると年齢を重ねるにつれて発症率は高くなり、60代では半数の方がAGAを発症しているようです。20代、30代でAGAを発症する場合もあり20%弱の数値になっています。

しかし、実際にはAGAを発症しているものの進行に気づかず、状態を放置してしまっている方も多いようです。論理的に考えるなら30代、40代に入ったならばAGAを発症していないかどうか、正直にチェックする必要があるでしょう。

AGAの初期症状を見逃すな!

AGAには初期症状があり、この段階で薄毛治療を始めるとAGAの進行を食い止めることができるかもしれません。症状が進行すればするほど治療は困難になっていきますからAGAの初期症状について理解を深めましょう。

抜け毛の増加

男性型脱毛症AGAの原因の多くはジヒドロテストステロンの影響によるものですが、ジヒドロテストステロンの影響が深刻化すると髪のヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増加します。

髪には成長期・休止期・後退期のサイクルがありますが、後退期の髪の割合が増え、成長期の髪の割合が少なくなります。それによって生える髪は少ないのに抜け毛は増え、ますます薄毛が目立つようになります。

新しい髪が生え出るためには古い髪が抜け落ちる必要があるので適度な量の抜け毛は問題ありませんが、異常な量の髪が抜け落ちているならAGAの進行が進んでいるのかもしれません。

抜け毛の許容範囲

人種や国籍、個人によっても差がありますが、人間には10万本の髪があると言われています。そのため1日100~150本程度の抜け毛であれば共用範囲といえるでしょう。朝起きた時の抜け毛の量やシャンプー時の抜け毛の量をチェックしてみて、許容範囲を超えているようなら今すぐに対策を講じましょう。

普段から自分の髪がどれくらい抜けているのか把握しておくことは重要です。薄毛治療を開始して効果性を確認するとき、抜け毛の量の増減は重要なポイントになります。AGA治療の有効性を確認するためにも抜け毛の量に注意を払いましょう。

髪の軟毛化

AGAを発症すると髪が細く・柔らかくなります。これもジヒドロテストステロンの影響によってヘアサイクルが乱れ、髪への栄養補給が阻害されている証拠かもしれません。

特に頭頂部や前頭部の髪が柔らかく、コシがなくなっているように感じるならAGAの初期症状かもしれず、早めの対策が必要になります。前髪にボリューム感をもたせる髪型や頭頂部のスタイルがうまくいかないならAGAの進行を疑いましょう。

髪の毛根は元気?

髪の毛根が元気をなくすと髪が軟毛になる傾向があります。ですから、予防も兼ねて抜けた毛の毛根をチェックしてみましょう。マッチ棒のように膨らんでいるなら健康的な毛根ですし、毛根がとがっていたり歪な形をしているなら状態はあまりよくありません。

頭皮環境が悪化しているか、髪への栄養が阻害されている可能性があります。軟毛化を改善するためには頭皮環境を正常に戻すことと、ジヒドロテストステロンの影響を抑制する必要があります。

頭皮の硬化

頭皮の硬化も抜け毛を引き起こす原因になるものです。頭皮が硬くなると健康的な髪が生えにくくなり、最終的には薄毛を引き起こす原因になるでしょう。

普段、自分の頭皮を触ることはないかもしれませんが、一度頭皮の柔軟性をチェックしてみましょう。まず、指で軽く頭皮を押してみます。少しへこむくらいの柔軟性があるでしょうか?それともピンと張りつめた感じ、頭蓋骨を直接触っているような感覚があるでしょうか?

次に、両方の手で頭皮を使く軽く動かしてみます。上下左右にスムーズに動くようであれば問題ありませんし、全く動かないようであれば改善が必要です。頭皮が硬いと必ずハゲるという訳ではありませんが、AGAの進行を促進させないためにも薄毛に原因になる要素は早めに解決しておきましょう。

AGAの原因を徹底解明!

男性ホルモンの影響

AGAの根本的な原因は男性ホルモンに含まれるジヒドロテストステロンであり、男性ホルモンの影響を強く受ける人ほど、薄毛になる可能性が高くなります。

体毛や髭が濃い方は特に注意する必要があります。AGAを治療するためには男性ホルモンの影響を抑制するプロペシアやサガーロといった治療薬が使用されます。今のところ、厚生労働省によって薄毛治療に有効であると認可されているのは男性ホルモンの抑制効果があるものです。

そのため、医薬部外品に分類されている育毛剤や頭皮環境を整えるヘッドスパなどでAGAが改善する可能性は低く、本気で薄毛を治療するためにはAGAクリニックを受診する必要があるでしょう。

遺伝による薄毛

薄毛と遺伝は大きな関係があり、薄毛の遺伝要素が強ければそれだけAGAを発症する可能性も高くなります。AGAと遺伝の関係を詳しく解説します。

5αリクターゼがジヒドロテストステロンに変化することがAGAの大きな原因ですが、5αリクターゼがどの程度変化するかは個人差があり、その個人差は遺伝によって決まると言われています。

薄毛の遺伝子を強く受け継いでいる人は5αリクターゼがジヒドロテストステロンに変化しやすく、その結果AGAになってしまうのです。薄毛は遺伝による要素が強いと言われていますが、AGAクリニックで治療するなら薄毛を改善することは可能です。

薄毛が遺伝する確率は?

実際、どのくらいの確率で薄毛は遺伝するのでしょうか。専門家によって意見が分かれているようですが25%~50%程度と言われているようです。高い確率で遺伝するわけですが、100%ではないので適切な処置を施すことで薄毛を改善することは可能です。

重要なポイントはジヒドロテストステロンの影響を抑制する治療薬を服用することです。医薬部外品の育毛剤や育毛サロンだけでは遺伝の要素を跳ね返すことは難しいでしょう。

頭皮環境の悪化

頭皮環境の悪化はAGAの引き金になることがあるため、十分な注意が必要です。AGAの基本的な原因は男性ホルモンによるものですが、頭皮環境が悪いと脱毛症を促進させる可能性があります。頭皮環境の悪化には以下のような要素が含まれます。

  • 頭皮の血行不良
  • 栄養不良
  • カビなどの雑菌の繁殖
  • フケや痒み

頭皮の血行不良は抜け毛を促進させる原因になるため、慢性化する前に手を打つ必要があるでしょう。

頭皮の血行促進にはミノキシジルが有効ですが、育毛剤や頭皮マッサージを併用することもできます。また、カビ菌やフケの大量発生を予防するためには清潔な頭皮環境が必要になりますから、正しいシャンプーの方法を学ぶことも必要です。

AGAの進行を食い止める治療法

AGAは進行性の脱毛症ですから早い段階で進行を食い止める必要があります。

AGAの進行を抑制するためには基本的に男性ホルモンの影響を抑制する必要があります。頭皮マッサージや頭皮サロンなども有効ですが、直接的な治療法とはならないでしょう。

男性ホルモンの影響を抑制し、ジヒドロテストステロンの生成を抑えてくれる治療法をご紹介します。

プロペシア

厚生労働省からもAGA治療に効果的であるとお墨付きを頂いているプロペシアはフィナステリド成分を配合しており、ジヒドロテストステロンの影響を抑制してくれます。

5αリクターゼがジヒドロテストステロンに変化すると毛乳頭細胞に悪影響を与え、髪のヘアサイクルが乱れます。成長期の髪の割合が減少し、代わりに後退期の髪の本数が増えます。その結果抜け毛が増え、新しい髪が生えてこなくなることで薄毛が進行します。

プロペシアの効果は半年から1年程度で現れるようです。プロペシアを使用すれば必ず髪が生えるという訳ではなく、薄毛の進行状況や個人の体質によっても効果性は変わってきます。とは言え、プロペシアが国内で認可されているAGA治療に有効な治療薬であることに変わりはありません。

プロペシアの副作用

プロペシアは元来、抗がん剤治療薬として使用されていたため、体の細胞組織に大きな影響を与え、場合によっては副作用が出る可能性があります。

代表的な副作用には男性機能障害があります。勃起不全や性欲減退などの影響が出る可能性があり、子どもを作る予定のある方や男性機能への影響を懸念される方は事前に専門医と十分に意思を通わせる必要があるでしょう。

ただ、プロペシアによる副作用は必ず発生するものではなく、ある調査によると副作用が発生するのは全体の数パーセント程度、というデータもあるようです。いずれにしても、プロペシアを服用するときはAGA専門クリニックを受診して、正しい処方を受ける必要があります。

プロペシアの個人輸入

AGA治療のコストを抑えるためにプロペシアを個人輸入して副作用される方もいるようですが、安全性や品質の観点から考えるならお勧めできません。

プロペシアは医薬品、つまり薬ですし、がん治療薬として使用されていたものですから、素人が勝手に購入して服用すると大きな影響が出る可能性があります。個人輸入したプロペシアの場合、薬の有効期限が切れている可能性もありますし、適正な量のフィナステリドが配合されていない可能性もあります。

コストパフォーマンスを抑えたいのであればジェネリック製品を使用することもできます。AGA専門のクリニックでもジェネリック製品に対応しているところもありますから、事前に確認しておくといいでしょう。

ミノキシジル

血圧を下げるための薬として使用されていたミノキシジルには血管拡張作用があり、頭皮への血行を促進させ育毛を促します。ミノキシジルには内服タイプと頭皮に塗布するタイプがあります。

ミノキシジルを配合していることで有名なのは医薬品育毛剤リアップです。大正製薬から販売されており、頭頂部・前頭部の薄毛改善に有効であると言われています。

また、タブレット錠になっていて飲み薬として服用できるミノキシジルもあります。どちらの場合も頭皮への血行促進効果が期待できます。ミノキシジルはプロペシアとの併用も可能なので、専門クリニックを受診して処方されたプロペシアと医薬品リアップなどを併用するとさらに効果的でしょう。

ミノキシジルも個人輸入によって購入することができますが、安全値を超えた量のミノキシジルが配合されていたり、品質に問題があるなどの理由からお勧めできません。

ミノキシジルの副作用

ミノキシジル成分も医薬品に分類されるため、人によっては副作用が出る可能性があります。全身の血行、特に頭皮の血行を急激に促進させるため頭痛やめまいなどが起こる可能性があります。

また、全身の血行が促進されるため体毛が濃くなることもあるようです。ミノキシジルには男性機能に対する副作用はないようですが、使用するときには専門医の診断を受けることをお勧めします。

育毛剤

インターネットで販売されている育毛剤には頭皮環境を整える有効成分が配合されており、髪の生育やヘアサイクルの正常化を後押ししてくれるでしょう。

しかし、育毛剤はすでに生えている髪の毛に好影響を与え、薄毛の進行を予防する目的で使用されます。そのため、AGAがかなり進行している場合、育毛剤だけではジヒドロテストステロンの影響を抑制することはできず、期待していたような効果が出ないこともあります。

男性ホルモンの影響を抑え込むためにはプロペシアなどのフィナステリド成分が必要になりますし、厚生労働省によって認められている血行促進方法はミノキシジルになります。

あくまでも育毛剤は薄毛治療の補佐的な役割を果たすものと捉えておいた方がいいでしょう。つまり、専門のクリニックで処方された治療薬を使用しつつ、育毛剤で頭皮環境を整えるというのが理想です。

AGAの予防法

AGAの直接的な原因は男性ホルモンの影響によるものですが、それ以外にも薄毛を進行させる要素はあります。薄毛になる可能性のあるものを排除することによってAGAの進行を最小限にできるでしょう。

日頃から髪の状態をチェック

AGAクリニックに来院された方の中にはいつ頃から薄毛が進行してきましたか?抜け毛が増えたのはいつから?という質問に正確に答えられない人が多いようです。つまり、普段自分の髪の状態に注意を払っておらず、気が付いたら薄毛になっていた・・・というパターンが多いようです。

AGAを予防するためには日頃から自分の髪の状態に注意を払う必要があるでしょう。薄毛の進行具合、抜け毛の本数、頭皮の状態などを確認することは大切です。

AGA治療を開始してからも抜け毛の本数の増減、頭皮の状態の変化、新しい髪の誕生などに目ざとくある必要があります。治療前との違いを明確に知るためにも定期的に髪の状態をチェックしましょう。

整った食生活

健康的な髪を生み出すためには健康的な食生活を心がける必要があります。髪が成長するために必要な栄養素には以下のものがあります。

  • たんぱく質
  • ビタミン群
  • ミネラル
  • アミノ酸

他にも必要な栄養素はたくさんありますが、偏りなくバランスよく摂取することが大切です。

アミノ酸をサプリメントで過剰摂取したり、亜鉛をたくさん摂取したからといって髪が生えてくるわけではありません。肉・魚・野菜などを総合的に取り入れ、健康的な体作りを目指しましょう。

頭皮マッサージ

頭皮の硬さと薄毛の進行には関係があると言われています。実際、AGAが進行している方の頭皮は非常に硬く、両手でつまんでも全く動かないこともあるようです。頭皮が硬いということは頭皮環境が乱れている証拠かもしれず、慢性化する前に状態を緩和させましょう。

毎日の頭皮マッサージは頭皮を柔らかくする助けになります。お風呂上りに数分、気持ちがいいと思える程度に力を入れて、頭皮を揉みます。血行が促進され、髪の生育を後押ししてくれるでしょう。必要以上に力を入れすぎると、頭皮の細胞を傷つけてしまうことになりますので注意してください。

AGAの進行を食い止めるなら専門のクリニックへ!

今回はAGAの進行パターンについてご紹介しました。基本的にAGAが進行するパターンは共通しており、早い段階で薄毛の兆候を見極めることがAGA治療を成功させるカギになります。

薄毛の進行状況や髪の状態からある程度の情報を得ることはできますが、それだけではAGAの進行状況を正確に知ることは難しいでしょう。本気でAGAの進行を食い止め、薄毛を治療するためには、やはり専門クリニックを受診することをお勧めします。

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