ソウルドアウト株のIPO戦略
主幹事の三菱UFJモルガンSは外せないにしても、三菱の公平抽選比率は10%と低く期待できません。そこで、下位のシェアながら公平抽選比率の高いSBI・松井・マネックスに期待したいところです。各社の公平抽選比率はSBI40%~70%・松井70%・マネックス100%と見られます。
ソウルドアウトの総合評価
①初値の期待度 | B |
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②当選しやすさ | E |
③セカンダリー投資に適しているか | B |
④総合評価(利益を出しやすいか) | B |
評価の理由
① マザーズ上場のWEB関連銘柄ということで、人気が付き易い銘柄と言えます。
② 下位幹事証券に期待するしかないので、当選確率は下がります。
③ リスク要因が顕在化することが無ければ、順調な右肩上がりの成長が期待されます。
④ 公募株・セカンダリーを含めて利益確定のチャンスは多いと考えられます。
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ソウルドアウト株のビジネス展望
コード | 6553 |
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業種 | サービス |
上場市場 | 東証マザーズ・売買単位100株 |
上場予定日 | 7月12日(水) |
主幹事証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱ |
監査法人 | 有限責任あずさ監査法人 |
ネットビジネス支援のソウルドアウトはネット広告業界2位で東証1部上場のオプトHD(2389)の連結対象子会社です。つまり、オプトHDの連結対象子会社はオプトとソウルドアウトですが、オプトが大手企業を対象顧客とする一方でソウルドアウトは地方および中小企業を対象顧客とすることで棲み分けています。
また、電通が筆頭株主であるオプトHD同様にソウルドアウトも電通とジョイントベンチャー「電通デジタル・ネットワークス」を共同運営しているほか、ヤフーとも業務提携しています。
現在、ソウルドアウトは北海道から沖縄まで全国に21営業拠点を持っていますが、同社営業所12ヵ所に加えて「電通デジタル・ネットワークス」の営業拠点9ヵ所も稼働しています。
従って、ソウルドアウトのビジネスは「Webマーケティング支援」「HR(人材)支援」「IT化支援」サービスを通じて地方及び中堅・中小企業のネットビジネスを支援することがメインで、業績は順調に右肩上がりに推移していると言えます。
特に、オプトグループで保有するマーケティング・テクノロジーのパッケージ商品やアウトソーシング・サービス及び人材採用や教育研修のソリューションをクロスセル展開し、グループ各社のサービスを連携させることで結果的に顧客の売上高が増大、顧客のマーケティング規模が更に拡大するというシナジー効果が発揮されることを目指しています。
その結果、全体の売上高の9割以上を占める「Webマーケティング支援」ではネット広告市場の拡大を背景に既存顧客との取引が拡大しており、低リスクでトライアルできるスターターパックを提供したことなども奏功し新規顧客の開拓も好調に推移しています。
ソウルドアウトの株価予想
同社の公募価格1,200円に対して上場日7月12日の初値は2,113円で、今2017年12月期ベースの予想EPS53円から導かれるPERは約40倍とリーズナブルな印象でした。
上場後の株価は3日連騰し18日には3,200円の高値まで買われ、19日は2,693円(予想PER50.9倍)で終わっています。同社の今後の株価展望を以下で項目別に整理します。
業績
「Webマーケティング支援」で既存顧客との取引が拡大し新規顧客の開拓も順調に推移しており、今2017年12月期連結予想数字は2桁の増収増益を維持しています。
需給
同社株はベンチャーキャピタルの保有が無く、上位大株主には180日のロックアップが掛かっていますので需給に問題はありません。また、ストック・オプションの未行使残高が67万株ありますが、同社社員が短期間で権利行使し売却することは考え難い状況です。
成長性
オプトグループの一員である同社の現状のビジネスモデルの成長性に問題はありません。
リスク
同社ビジネスモデルのリスクとしては親会社のオプトHDへの依存度が強いことで、オプトHDの業績の影響を受け続けることになります。また、親会社オプトHDと同社が同時に上場しており、いわゆる親子上場と言われる状態にあることもリスクの1つです。全体的な流れは親子上場を無くすトレンドにあり、将来的な可能性として親子上場が解消されることも無きにしもあらずと言えます。
従って、当面は18日高値3,200円を1つの基準として利益確定の売りが出ることも予想されますが、来2018年12月期の増収増益基調が見えた段階で株価チャートは新たな局面入りする可能性が十分に考えられます。
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ソウルドアウト株の基本情報
会社概要
本社所在地 | 東京都千代田区神田駿河台三丁目4番地龍名館本店ビル4階・6階 |
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創業 | 2009年12月16日 |
代表取締役社長 | 萩原猛 |
資本金 | 5,000万円(6月8日現在) |
連結売上高 | 10,251百万円(2017年12月予想) |
事業内容 | ネットビジネス支援事業 |
社員数 | 168人(4月30日現在) |
沿革
- 2009年12月-㈱オプトの100%子会社としてソウルドアウト㈱設立
- 2010年2月- 東京・名古屋・福岡の3拠点で営業開始
- 2012年3月- ㈱サーチライフの全株を取得し子会社化
- 2013年4月- ㈱テクロコを設立・11月- ㈱電通デジタル・ネットワークスへ資本参加
- 2014年1月- 自社メディア「LISKUL」を開始
- 2015年3月- ㈱グロウスギアを設立
- 2016年1月- ヤフー㈱と資本・業務提携
ソウルドアウトビジネスのポイント
- 地方及び中堅・中小企業を主な顧客としている
- オプトHD(2389)の連結対象会社であること
- 電通とジョイントベンチャー「電通デジタル・ネットワークス」を共同運営していること
同社ビジネスはインターネットを活用して事業を拡大させたい地方企業や中小企業に対し、ネットビジネス全般を支援することです。現在、同社の主要なサービスは以下の通りとなっています。
「Webマーケティング支援」
検索連動型広告をはじめとした運用型広告の販売代理やSEO対策等に代表されるターゲティング広告や広告ランディングページの導入等を行い、顧客である地方の中堅・中小企業が成果を予測しやすい低コストの施策を中心に提供し顧客の売上高増大を支援しています。
「HR支援」
運用型広告の運用を受託するほか、ウェブマーケティング人材向けの研修サービス、ウェブマーケティング担当者の転職支援などを手掛けています。また、ヤフー㈱との合弁会社である㈱サーチライフは主に運用型広告における運用業務のアウトソーシングとWebマーケティング人材向けの研修サービスを広告代理店経由で提供し、㈱グロウスギアは経営人材・Webマーケティング人材及びUターン希望者等を中心に人材紹介を支援しています。
「IT化支援」
ネット広告の一元管理ツールやウェブサイトのアクセス解析ツール等を提供しています。
ソウルドアウト株の業績推移とポイント
業績数字推移(連結ベース)
(連結ベース) | 2015年12月 | 2016年12月 | 2017年12月予想 |
---|---|---|---|
売上高(百万円) | 7,785(+8.0%) | 8,552(+9.9%) | 10,251(+19.9%) |
経常利益(百万円) | 270(+91.5%) | 491(+81.9%) | 759((+54.6%) |
当期純利益(百万円) | 147(+65.2%) | 293(+99.3%) | 491(+67.6%) |
純資産額 (百万円) | 445 | 714 | - |
1株あたりの純資産額(円) | 48 | 76 | - |
1株あたりの純利益(円) | 17 | 33 | 53 |
自己資本比率(%) | 17.6 | 24.9 | - |
自己資本利益率(%) | 40.9 | 53.3 | - |
配当 | 2.4 | 3.14 | - |
業績数字のポイント
同社の今2017年12月期の業績は売上高が前期比19.9%増の102.5億円、経常利益が同54.6%増の7.5億円と増収増益の見通しとなっていますが、足元は主力のインターネット広告の取引が好調で既存取引先の売上高が拡大し新規取引先の売上高も増加傾向にあると言えます。
また、イーコマース売上アップセミナーの開催やリスティング担当者向けオープン型研修「ジッセン! オープン」の開催などの施策を実施し、同社顧客のWebマーケティングを成功させるための取り組みを強化していることも評価されています。
ソウルドアウト株のIPO情報の要点
IPO(新規上場)スケジュール
仮条件決定日 | 6/21 (水) |
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ブックビルディング期間 | 6/23 (金) ~6/29 (木) |
公募価格決定日 | 6/30 (金) |
購入申込期間 | 7/4 (火) ~7/7 (金) |
上場予定日 | 7/12 (水) |
IPO公募・売出し株式情報
公募株式数 | 2,324,000株(公募410,000株・売出し1,914,000株) |
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オーバーアロットメント分 | 348,600株 |
発行済株数 | 9,290,000株 (上場時、公募株数含む) |
OR | 28.8%(OA分含む計算) |
想定価格 | 1,080円 |
仮条件価格 | 1,080円~1,200円 |
公募価格 | 1,200円 |
IPOの資金用途 | 人材の採用及び教育投資・ITシステムへの設備投資資金など |
(オーバーアロットメント分とは当初の予想を超える需要があった場合、追加的に投資家に販売することです。また、オファリングレシオは発行済株式数のどの程度を市場に放出するかを示す比率を意味します)
株主構成とロックアップ状況
氏名 | 株数(株) | 割合(%) | ロックアップ |
---|---|---|---|
㈱オプトHD | 5,914,080 | 60.64 | 180日 |
ヤフー㈱ | 2,965,920 | 30.41 | 180日 |
荻原猛 | 444,000 | 4.55 | 180日 |
山家秀一 | 88,800 | 0.91 | 180日 |
池村公男 | 44,400 | 0.46 | 180日 |
山中仁史 | 10,700 | 0.11 | |
長谷川智史 | 10,400 | 0.11 | |
伊藤雄剛 | 10,300 | 0.11 | |
林康頼 | 10,300 | 0.11 |
ストック・オプション
総会決議 | 対象株数(株) | 行使価格(円) | 行使期間 |
---|---|---|---|
2016/6/27 | 302,800 | 316 | 2016/6/30~2026/6/29 |
2016/6/28 | 6,400 | 316 | 同 |
2016/12/6 | 355,200 | 316 | 同 |
2016/12/6 | 6,400 | 316 | 同 |
2016/12/6 | 88,850 | 316 | 2018-6-30~2026-6-29 |
2016/6/27 | 112,500 | 316 | 同 |
SO | 872,150 | 上場時算入 670,800株 |
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